最&高

親と同居、窓際、天パ、痔持ちときたら結婚相談所では箸にも棒にもかかりませんが、社交辞令の会話で、ご趣味は何ですか?と聞かれれば、ハイ旅館ですと答えるでしょう。

旅館に着いたときのロビーのワクワク感、持ち込んだ酒がコツコツ鳴ってバレるんじゃないかのヒヤヒヤ感、部屋に案内してくれた仲居さんが去り際に吐いた唾を掃除するときの虚無感、全てが格別です。

そんな感想を述べるとお相手は、最高ですか?と聞いてくるので、最高でぇす!と返します。聞く回数が1回ならお見合い相手、2回なら痴呆老人、3回なら福永法源となります。

客室の窓際の一段下がったあのスペースなんて悶絶モノで、あそこにあるテーブルでビールを飲んだ日にゃあ、もう僕がチワワだったらフグリ真っ赤っ赤で自分の尻尾を追いかけて、クルクルリサイクル万代!SHOW by ショーバイ高田純次でございます。

チワワといえば、昔うちにも犬がおりました。ボブという、知らない人が聞いたら陽気な黒人4人目か?とチンピクもとい、耳ピクする名前なんですが、どこからどう見ても雑種。買ってきた犬小屋にボブハウスと書いてあったことで親父が「ボブだな」と名付けたのでした。

小学生のマンモーさんの指をスナック菓子と間違えて噛みついたり、ビッグカツで奥歯が抜けたり、腰を振って白いのを僕の長靴にかけたりと、幸せな10年を生きました。

話を戻しますが。

今年も家族旅行で岩手県へ向かいます。星座の森キャンプ場から始まる3泊4日の旅。朝は納豆、昼はカントリーマーム、夜は野草という節約術で、なんとか費用を捻出しました。

窓際サラリーマンゆえの、チキチキ7時間耐久資料ホチキスマラソン、パワハラによる一人だけ机を窓に向けての設置(キチキチ)、全てに耐えたのは旅館のためでした。あの客室のあのスペース、あの窓際の…って仕事も休みも窓際かいと言ったところで本日も業務を開始します隊長。

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この記事を書いた人

東北の某都市の零細企業で働く窓際びんびんサラリーマン。
幼少の頃から霊感の強い母方実家の人間や幽霊屋敷に住む友人などに囲まれて過ごすが、本人に霊感なし。
代表作「ボウィンマンの一言物申す」

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