リターン

10年前にファミマの駐車場で土方のおっさんに「震災復興で宮城に来ています。財布を落としてアパートに帰れないから千円貸してください」と言われ5秒で貸しましたし、この前はエスカレーターを降りた瞬間に狙いすまして「船岡の家まで帰りたいから500円貸して」と婆さんに言われて5秒で貸しました。これは過去にツイッターでも呟いたんですが、断るのが面倒でも会話をするのが面倒でもありません。ちんまん教に「困っている人がいたら、その人がグラビアアイドルやコンパニオン、キャンギャルじゃなくても助けなさい。コスプレしてたら倍プッシュ」という教えがあるからです、ザーメン。

でも考えてみてください?歯ガタガタの土方のおっさんはあと何年かしたら社長にまで上り詰めて、10年前と変わらない飛んでる危ない目で「あのほきはおへ話になりましは。感謝の気持ちを受けほっへくらはい」と札束が出るかもしれません。ババアは超ハイウェストのハンプティダンプティでボンバーヘッドだった容姿が吉岡里帆に大変身して玄関をノックするでしょう、「あのとき助けていただいた鶴です」と。もう自分でも病院に行ったほうがいいと感じてきましたが、何を言いたいかといいますと、親切のタイミングはこちらで計れないということ。手を差し伸べたいときにするのはお節介、差し伸べられたいときにするのが親切なのです。

会社のアラ還が言ってました。「うちの息子は結婚式あげてないから、今度サプライズで写真撮影させてあげようか旦那と話してるんだよねー」と。ダヨネーじゃねえわ、と諭しました。アラ還は親切で言ってますが、息子の嫁さんからしたら大変です。急に一生残る写真撮影が始まるんですから。ダイエットやら美容やら何もできずに花嫁写真を撮らされる。少しは相手の立場で考えなさい。60年も生きてんだからさ。

今日憶えて帰っていただきたいのは、見返りは求めないこと、供給は需要があって成立すること、吉岡里帆めっちゃカワイイ、これを3回復唱して本日も業務に取りかかってください。朝礼は以上です。

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この記事を書いた人

東北の某都市の零細企業で働く窓際びんびんサラリーマン。
幼少の頃から霊感の強い母方実家の人間や幽霊屋敷に住む友人などに囲まれて過ごすが、本人に霊感なし。
代表作「ボウィンマンの一言物申す」

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