マンションバックおねしゃす

賭け麻雀の借金は返さなくてよい、でもペヤング獄激辛は食べなければならない。これは孔子の有名な言葉ですが、さて本当でしょうか?

まず賭け麻雀は違法です。違法行為による契約は無効。民法で言うところの「公序良俗違反」てヤツですね。公の秩序、善良の風俗に反することはダメです。もっと簡単に言うと、常識で考えたらダメよねって契約は無効です。殺人依頼、愛人契約、んーあとは駐車違反は罰金五万とかです。

そんな賭け麻雀でマンモーさんが友達の安藤ちゃんに二万負けたとします。これは払う必要ないんですね。でもこの安藤ちゃん、学生時代に危険物取扱免許を取ったんですが、その免許の写真がもう危険物だったんですね。要は危険物が危険物を扱う。これはプラスマイナス岩橋にダム放流のスイッチを管理させるくらい危険な行為です。

その危険物に催促されて、マンモーさんが払っちゃったとします。するともう取り返せません。あれ?公序良俗違反で無効では?頭とアソコが混乱してきた方は高畑充希を思い浮かべてエレクトした息子を落ち着かせてください。ケンタッキーにしよ!

整理します。

①賭け麻雀による借金は無効

②払う前は公序良俗違反で拒否できる

③払ったら取り返せない

払う前なら公序良俗を理由に拒否できるんですが、払った後には公序良俗を理由にできません。これは「不法原因給付」というルールがあるからです。民法は「不法の原因のために給付をなしたる者はその給付したるものの返還を請求できない」としています。賭け麻雀が違法と知っていて、いざ負けたら無効を主張するのはズルいぜってことです。これはクリーンハンズの原則と呼ばれ、ルールを犯した者はルールで救済しないというものです。

麻雀の例では、不法原因給付の「給付」を支払う前か支払った後かで線引きし、結果を分けました。

簡単な例でもうひとつ。

マンモーさんが暫定と再会してアツい夜を過ごしたとします。ピロートークで

「ワシお前に惚れたんや。またスケベしようや」

と誘い、暫定が

「先輩つぎの授業なんですか?」

と了承したとします。マンモーさんは喜んで

「企業論!企業論!木伏の企業論!」

とピストンを繰り返し、二回戦後、二人はめでたく愛人関係に。んで暫定にマンションを買ってやったとします。

しかし、しばらくすると二人の関係は冷めてしまい、マンモーさんはマンションを返してほしくなりました。新しい愛人のテミジョを住まわせたいと。さて取り返せるでしょうか?

整理します。

①愛人契約は無効

②未登記の不動産は引渡しが完了していれば取り返せない

③登記済みの不動産は引渡しと所有権移転登記が済んでいれば取り返せない

マンションなどの不動産の場合、不法原因給付の「給付」を登記で線引きし、結果を分けました。マンモーさんがマンションを取り返せるパターンとしては、自分に登記を残している場合のみになります。

本日の講義は以上となります。

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この記事を書いた人

東北の某都市の零細企業で働く窓際びんびんサラリーマン。
幼少の頃から霊感の強い母方実家の人間や幽霊屋敷に住む友人などに囲まれて過ごすが、本人に霊感なし。
代表作「ボウィンマンの一言物申す」

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 面白いなぁ。
    なんでこんな面白い文章書けるんだろう…。

    やっぱり頭がいいんだなぁ。

    オレもがんばろ。

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