心霊スポットを語る上で、やっぱり日本最大の霊場である青森県の恐山は外せないよね。
単に霊場、心霊スポット、また観光地として有名なだけでその成り立ちや詳しい背景を君も知らないんじゃない?
今回は日本最大の霊場であり、最恐の心霊スポット「恐山」について話そう!
実は火山でもある恐山
恐山の周りには温泉が多いのは知ってるかな?
知っている人が意外に少ないみたいなんだけど、恐山って活火山なんだよ。
恐山が最期に噴火したのは一万年以上前らしい。
小規模な水蒸気噴火やガスが噴出することはあるみたいだけど、観光地になっているほどで、今は噴火予測もしっかりしているからあわてることはまずないよ。
噴火の兆しが見えてきたら警戒レベルが上がって恐山は立ち入り禁止になるからね。
でも下北半島は地震帯・火山帯だから気は抜けないと言ったところかもしれないけどね。
ちなみに恐山は正式名称じゃないってのは知っているかな?
恐山の正式名称は「恐山菩提寺」っていうんだ。
地図とか見るときに気を付けておいた方がイイかもね。
恐山はパワースポット?
恐山はパワースポットかって?
う~ん……確かにお寺はあるけれど、自分はパワースポットとは思わないね。
逆にあれだけ死者の集まる霊山ならパワーが全くないような気がするんだよ。
あえて言うならパワーレス・スポット。
何もない、とても巨大な空洞って言うところかな。
その空洞の中に無数の死者がうごめいている、そんな感じだね。
まぁ一部の人がパワースポットと言っている理由もなんとなくはわかるんだ。
恐山に来ると一度死を体験して生まれ変わるって言われているんだよね。
恐山は麓とはもう完全に別世界。
現世を遮断することで新しい何かを得ることができるから、そんなところからパワースポット扱いされるんだろうね。
恐山は開山時期がある
恐山のある青森県は東北地方で冬場は豪雪地帯なんだ。
だから恐山は冬は通行止めになってしまって入ることができない。
通常なら11月1日~4月30日あたりまでは入山禁止になっているよ。
ただ、その時の積雪状況によっては閉山期間が変更になることもあるから、開山・閉山時期に行く時は事前に観光サイトなんかで入山できるか確認しておいた方がイイね。
観光地だけど遊び半分で行かないほうがいい?
恐山は観光地だから遊びに行く感覚で訪れることもあるよね。
ただ観光地とはいえ、実際に恐山で亡くなった方の供養をしていたり、泣いていたりする人もいるんだ。
おまけに恐山に着くまでは平然としていた人も、入山してから急に亡くなった家族を思い出して泣いたりする人もいるんだよ。
だから恐山では礼節が必要だね。
TPOにあった行動をできないなら行かない方がいい。
恐山に行ってはいけない人とは?
恐山に行ってはいけない人はいるのかって?
うん、やっぱり無数の死者がいるっていう時点で霊感の強い人にはあまりお勧めはできないね。
霊場には良い霊だけがいるとは限らない。
たまに恐山にいったら霊がついてきたって言う話も聞くし。
何かあったときに自分で対処できる人ならいいけど、そうじゃないのなら、霊に対して対処できる人と一緒に行った方がいいかもしれないね。
あとは精神的に弱っている人も行くのはやめた方がいいと思うよ。
場の空気に飲まれてさらに精神的に弱ってしまったり、悪いものが憑いてきたりする可能性もあるからね。
恐山はどうしてペット禁止なのか?
恐山、今はペット禁止だけど以前は普通に連れていけたらしい。
何で禁止になったかって言う理由だけど、霊的なことを考えるとやっぱり動物は敏感だからって思っちゃうよね。
でも違うんだ。
以前ペットOKだった頃あまりにマナーの悪い入山者が多かったせいでペット禁止になったっていうのが表向きな理由だよ。
もしかしたら霊的なものも絡んでいて禁止になった可能性も考えられるけどね。
「イタコの口寄せ」は期間限定!
恐山といえばイタコの口寄せが有名だよね。
開山期間ならいつでもできるって思っている人が多いけど、実はイタコの口寄せは期間が限られているんだよ。
イタコに口寄せをお願いできるのは年2回。
7月の恐山大祭と10月の恐山秋詣りの期間に恐山菩提寺で口寄せをやっているんだ。
恐山菩提寺ではこの期間だけイタコに場所を提供しているので、この期間外に恐山に行ってもイタコに会うことはできないよ。
観光のメインは「恐山霊場」
修験者や亡くなった人と会いに来る人が訪れるのが「恐山霊場」だよ。
観光地にもなっていて、観光の場合はこの恐山霊場の中を歩いて巡ることになるよ。
恐山霊場の見どころポイントをいくつか紹介するね。
三途の川
名前からしてあーっ!て感じだよね。
この三途の川、実は恐山の駐車場の手前を流れているんだ。
だから恐山に行ったら一番初めに見る観光スポットになるね。
駐車場からこの三途の川に罹っている赤い太鼓橋を渡ると、もうすでにこの世からあの世へと世界が変わってしまうんだ。
地獄巡り
恐山の境内の中にある参拝コースは1周すると3kmもあるんだ。
大人だとゆっくり歩いて40分くらいかな。
この参拝コースには「136の地獄」があると言われている。
その地獄はそれぞれ現世で犯した罪によって罰が決まり、その罰事に分けられているらしいよ。
賽の河原から始まって、「無間地獄(むげんじごく)」「重罪地獄」「賭博地獄」なんて地獄に見立てた場所が沢山あるんだ。
賽の河原と地蔵菩薩像
賽の河原は親よりも先に無くなってしまった子どもが親不孝を詫びるため、一生懸命に自分の身長の高さまで石を積み上げる苦行をする場所なんだけど……。
たぶんこれって、病気や死産、事故なんかで無くなった子ども全てに当てはまるんだろうけど、自分の意志でそうなったわけでもないのに苦行させられるっていうのはとても理不尽だと思うのは自分だけだろうか……?
しかもね、子どもが積み上げた石を、やっと自分の身長まで積み上げ終わる、っていうときに鬼が容赦なく踏みつぶすらしいんだよ……。
何をどうやっても、自分の身長まで積み上げないと解放されないから永遠にこのループが繰り返されるんだ。
この賽の河原の道端には、子ども達が地獄でも遊ぶことができるようにと、風車が置かれていて、周辺に生えているコメススキの穂先を結ぶことで、石積みを妨害する鬼を転ばせると言われていて、現世の親がわが子のために結んでいるんだよ。
震災慰霊塔
地獄巡りをしていると極楽浜という浜辺にでるんだ。
ここでは屋根のついた休憩所があって疲れた足を休めることができるようになっている。
海だけみていれば観光気分なんだけど、ここもやっぱり……浜辺には供養の花、ロウソク、線香が立てられていて、霊場にいるっていうのを実感できるよ。
記憶に新しい、東日本大震災で亡くなった人の供養のために、極楽浜には慰霊塔が立てられているんだ。
地蔵尊の両脇には鐘があって、右が鎮魂、左が希望を表しているらしいよ。
あれだけ大きな被害がでた震災だからね……。
亡者の集まる恐山で鎮魂を願っても不思議ではないよね。
実は温泉もあるけどやっぱり心霊体験も……?
恐山は活火山って言う話をしたけれど、その影響もあって恐山には温泉もあるんだ。
「恐山温泉宿坊吉祥閣」ってお寺の宿防なんだけど、日帰り入浴もできて精進料理がでるんだけど、テレビはないし携帯もつながらないんだよね。
で、場所が場所だけに心霊体験したっていう話あってもおかしくないから調べてみたんだけど……。
やっぱりね、宿泊した人が境内の温泉に夜間に入浴したときに幽霊を視たっていう話はちらほらあるみたいだよ。
あと電化製品が壊れやすいっていう話もあるんだけれど、実はこれ霊現象じゃなく火山の硫黄のせいらしい。
霊現象に関してはあまり具体的なものは公になってないみたいだけど、幽霊の目撃話があるくらいだから、霊感の強い人だと色々体験できそうな気はするよ。
「恐山宿坊」ではおつとめを体験できる!
宿坊の宿泊条件に朝のおつとめの参加っていうのがあるんだ。
おつとめっていうと難しそうだけど、朝6:30に宿泊客が地蔵殿に集まって、お坊さんの唱えるお経を聞くんだよ。
お経いている間は各々目を閉じてお祈りしたり、色々みたいだよ。
その後別の部屋に移動して亡くなった人に対してお祈りするんだ。
亡くなった人のことを思い出すことが供養になるらしい。
現実生活ではなかなか体験できないことだから、恐山に行ったら一度体験してみるといいよ!
恐山にまつわる怖い話
やっぱり日本有数の霊場なだけあって、恐山での心霊体験は多いみたいだ。
少し調べてみた中から2つ紹介するね。
恐山で肝試し
これはね、とある大学生の話だよ。
大学2年の夏にサークル仲間と6人でどこか肝試しに、っていうことで恐山に行先がきまったんだ。
この6人、以前にも心霊スポットになっている廃墟で酒盛りしたり、火葬場で花火とかちょっと信じられないことをやっていたらしい。
6人はワゴン車で恐山に向かったんだけどもう時間は21時を過ぎていて、たどり着いたときは1時を過ぎていたらしいよ。
で、車の中でこの話の主人公の大学生の先輩が怖い話を始めたんだけど、内容的にはありふれたもので、先輩の友達が毎晩午前2:14に金縛りにあうっていう話だとか、ありがちな話だったらしい。
時間的に恐山は当然閉山していて簡単に中には入れなかったから6人は門の前で写真を撮影したんだ。
そして抜け道を見つけて恐山の中に入っていったんだ。
で、ねぇ。よせばいいのに先輩、賽の河原の地面にあった風車を抜いてしまったんだよ。
記念に、ってね。
そうしたらね、いきなり「おーんおーんおーん……」ってお経なようなものが聞こえて全員その場で固まったらしいんだけど、お経のようなものはそのまま遠ざかったそうだ。
そして帰ろうと車に戻ってエンジンをかけ走り出したんだけど、少し走った所でいきなりエンジンが止まってしまったんだよね。
再びエンジンをかけたんだけど、アクセルを踏んでも車が進まない。
キュルキュルってタイヤの空回りする音がするばかり。
で、この時時計をふと見ると、午前2:14。
先輩の友達が金縛りにあう時間だったんだ。
時計が15分になったとたん、なぜか車は動き出してそのまま何事もなく帰ったらしい。
ちなみに門の前で撮った写真には光のすじみたいな謎なものが入りこんでいたらしいけど、特に不幸もなく過ごしているらしいよ。
恐山の石を持ち帰った住職
とあるお寺に盲目の住職がいたんだ。
この住職が若い寺の住職数人と恐山に行ったときに起きた話だよ。
恐山では亡くなった人の冥福を祈るために積まれている小石があって、盲目の住職が「積まれている小石は絶対に持ち帰るな」って言ったんだよね。
それを聞いた若い住職の一人が、「こんな普通の小石に何があるんだ?」と小石を一つ、懐にいれてしまったんだよ。
でね、帰りの車の中で盲目の住職が突然物凄い怖い顔になって
「物凄い形相の女が車を追ってきている」
て言うんだよ。
さらにね
「この中の誰かを追ってきている。お前たち何をしたんだ!」
て言い始まったんだ。
小石を懐にいれた若い住職が、石を裏返しにしてみたら女性の名前が書いてあったんだよ。
驚いた若い住職は石を窓から捨ててしまって、そのはずみで石が割れてしまった。
若い住職はこれで助かったと思ったらしいんだけど、盲目の住職が
「女が血だらけになりながら車を追ってきている」
って言ったのを聞いて、若い住職は盲目の住職に正直に話しをしたんだ。
元の場所に戻せばまだ何とかなったらしいんだけど、石が割れてしまったらなす術がないと。
結局その若い住職、高熱で亡くなってしまったらしいよ。
まとめ
恐山はパワースポットではなく、パワーレス・スポット、かつ最恐の心霊スポットっていうのがわかったかな?
観光地にはなっているけれど、霊感の強い人は行かない方がいいかもしれない。
肝試し感覚で遊び半分で行くのもおすすめしないよ。
イタコについてはまた別の機会に話するね!
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