東京・御茶ノ水にある「太田姫稲荷神社」をご存知だろうか。
オフィスビルに囲まれたビル街の一角にひっそりと建っている稲荷神社です。
震災の影響で平成25年に改築されたのを知っている人は少ないのではないでしょうか。
神社巡り第二回は太田姫稲荷神社をご紹介します。
太田姫稲荷神社とは?どんな神社?
太田姫稲荷神社は、太田道灌の娘が重い病に罹った時に、小野篁が京都に創建した一口稲荷神社を勧請して、1457年(長禄元年)に創建したと伝えられています。
当時は一口稲荷神社とも呼ばれていたようです。
娘の病が治り、太田道灌が一口稲荷神社を崇敬しはじめると夢に神様の使いの白狐が現れ、「鬼門を守るように」と伝えたため、江戸城の鬼門へ一口稲荷神社を移したそうです。
そして徳川家康の入府後に神田駿河台裏側の大坂に遷座しました。
坂は一口坂と呼ばれるようになり、神田駿河台の鎮守となったと言われています。
1931年(昭和6年)に行われたJR総武線の延伸工事の際に今の場所へと遷座されました。
太田姫稲荷神社のご利益は?
太田姫稲荷神社はお稲荷様の他に徳川家康、菅原道真も一緒に祀られている神社です。
そのためご利益は
- 豊作
- 商売繁盛
- 病気平癒
- 出世開運
- 学業成就
- 満願成就(願いが叶うこと)
このようなご利益があると言われています。
時折、お礼なのか境内のさい銭箱の横に、ワンカップのお酒やおにぎりなどを置いてあるのをよく目にします。
ご神木は神社と離れた場所に!
神社前にある、締め縄のかかった大木。
太田姫稲荷神社の前にあるしめ縄のかかった1本の大木。
何も知らずに神社を訪れた人はこれがご神木だと思ってしまうのではないでしょうか。
実は太田姫稲荷神社の御神木はJR御茶ノ水駅そばにあるんです。
JR御茶ノ水駅付近にある太田姫稲荷神社のご神木であるクスノキは、元宮扱いになっており、時折参拝に訪れる人もいるようです。
ビル街にひっそりと建っている神社
太田姫稲荷神社は周囲をビルとアスファルトに囲まれたオフィス街に存在します。
最寄りのJR御茶ノ水駅から徒歩5~10分ほどでたどり着けます。
手水舎は鳥居をくぐるとすぐ左手にあります。
冬はまだ良いのですが夏になると大量のボウフラがわいていることがあるので、心配な方はペットボトルの水か、水筒などに水を入れて、ここで持参した水で心身を清めるのが良いかと思います。
本殿もとても小さいです。
大人二人が横に並んで丁度良いくらいの幅です。
実はこの太田姫稲荷神社、普段は宮司さんや巫女さんがいません。
お祭りやお正月など特別な日にだけ他の神社などから宮司さんが来て、祭事を執り行います。
そのため御朱印がないのでは?と思う人もいるのではないかと思います。
私が今回訪れたのは2017年9月でしたが、2~3年前に訪れた時は確かに、御朱印を頼むことも出来ない状況でした。
しかし2016年あたりからか、本殿のさい銭箱横に御朱印のスタンプとスタンプ台が置かれるようになり、参拝者が気軽に御朱印をいただけるようになっていました。
御朱印とスタンプ台は盗難防止用に大き目のチェーンが取り付けられています。
日付などは後から自分でわかるように書き込むしかないですね。
お祭りなどで宮司さんや巫女さんがいれば、頼めば書いてもらえるかもしれません。
実際にスタンプを押すとこのような感じになります。
御朱印帳に押したのですが、とても小さいのがわかりますね。
境内社金山神社と太田道灌公供養碑
実は境内の奥には小さな境内社金山神社があったのですが、2017年現在はその姿を見ることが出来ません。
2013年(平成25年)に震災の影響で社殿修復工事があったので、その際に本殿の中に入ったのかもしれませんね。
本殿の裏で野良ネコがのんびりと日向ぼっこをしていました。
良く見るので、もしかしたら太田姫稲荷神社をねぐらにしてるのかも。
敷地内には太田道灌公供養碑も存在します。
これは京都の稲荷社から江戸の稲荷社へ分霊を行った太田道灌を供養するための碑です。
太田姫稲荷神社祭礼
太田姫稲荷神社では毎年太田姫稲荷神社祭礼が行われます。
毎年5月に行われるこの太田姫稲荷神社祭礼では、朝8時過ぎから御神輿が神社を出発し、神田・駿河台・御茶ノ水を練り歩いて午後5時半頃に神社に戻ります。
普段物静かな御茶ノ水も、この日はとても賑やかになります。
まとめ
東京・御茶ノ水にある太田姫稲荷神社は駅からも近く、今でも熱心な参拝者のいる小さな神社です。
境内に入ると何か不思議な感覚に襲われる人もいるのではないでしょうか。
御朱印もスタンプですがあるので、御朱印集めをしている人にもおすすめの神社です。
近くまで来たら、ぜひ立ち寄ってくださいね。
□太田姫稲荷神社
住所:〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1丁目
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